イギリス人ネイティブ講師・ジョリーフォニックス公式トレーナーDavid Watkinsによる東京のオンライン英語教室”Yamatalk English®”スタッフの大和真美です。
暦の上では春を迎え、だんだんと暖かくなってきましたね。しかし、冬の間に溜め込んだ老廃物や寒さによる体の冷えが、なんとなく体調が優れないと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時におすすめなのが、薬膳の考え方である「発陳(はっちん)」です。
発陳(はっちん)とは?
発陳とは、春の養生を表す言葉で、冬の間に溜め込んだ老廃物を排出し、心身ともに活動的になることを意味します。
具体的には、
- 陳(ふる)きを押し出し、新しいものを発生させる:冬の間に停滞していたものを排出し、春の陽気に合わせて心身を活性化させること
- 冬眠から目覚めた生物が活動を始める様子:冬の間、活動を控えていた生物が、春の訪れとともに活発に動き出す様子
を表しています。
発陳の時期は?
発陳の時期は、
- 本来は春の3ヶ月間(旧暦1月~3月)
- 現代では、立春(2月4日頃)から立夏(5月5日頃)までの期間
を指します。
発陳の時期の過ごし方
発陳の時期は、以下のことを心がけて、心身ともに軽やかに過ごしましょう。
- 早寝早起きを心がける:体内時計を整え、心身ともに活動しやすい状態にします。
- 適度な運動をする:軽いウォーキングやストレッチなどで血行を促進し、老廃物の排出を促します。
- バランスの取れた食事を摂る:旬の食材や解毒作用のある食材を積極的に摂り、体の内側からきれいを目指しましょう。
- 精神的にもリラックスして過ごす:ストレスを溜め込まず、心身ともにのびのびと過ごすことが大切です。
発陳の時期におすすめの食材
発陳の時期には、以下の食材を積極的に摂りましょう。
- 春の旬の野菜(菜の花、アスパラガス、タラの芽など)
- 解毒作用のある食材(セリ、クレソン、パクチーなど)
- 柑橘類
- 貝類
これらの食材は、冬に溜め込んだ老廃物を排出し、春の陽気に合わせて心身を活性化させるのに役立ちます。
▲菜の花とパンチェッタのパスタ
イクノス 府中本町
▲パクチーのサラダ
バルーチョ 和光店
春におすすめの貝類と調理法
中でも、貝類は発陳の時期に特におすすめの食材です。ここでは、特におすすめの貝類と調理法をご紹介します。
1. アサリ
- 特徴:春の代表的な貝で、旨味が強く、さまざまな料理に活用できます。鉄分やタウリンが豊富で、疲労回復や貧血予防に効果が期待できます。
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おすすめの調理法:
- アサリの酒蒸し:アサリの旨味をシンプルに味わえる定番料理。日本酒と少量の醤油で蒸し煮にすることで、アサリの風味が引き立ちます。
- アサリの味噌汁:アサリから出る出汁がとても美味しく、手軽に作れる一品。アサリと味噌の相性が抜群です。
- アサリのパスタ(ボンゴレ):ニンニク、オリーブオイル、白ワインで炒めたアサリとパスタを和えた、風味豊かな一品です。
2. ハマグリ
- 特徴:上品な旨味と食感が特徴で、ひな祭りなどの祝い事にもよく使われます。タウリンやビタミンB12が豊富で、肝機能の向上や貧血予防に効果が期待できます。
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おすすめの調理法:
- ハマグリのお吸い物:ハマグリの出汁を活かした、上品な味わいの一品。お祝いの席にもおすすめです。
- 焼きハマグリ:ハマグリを殻ごと焼き、醤油や酒をたらしていただきます。香ばしい風味が食欲をそそります。
3. ホタテ
- 特徴:甘みと旨味が強く、刺身、焼き物、炒め物など、さまざまな料理に活用できます。タウリンや亜鉛が豊富で、疲労回復や免疫力向上に効果が期待できます。
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おすすめの調理法:
- ホタテの刺身:新鮮なホタテは、刺身でいただくのがおすすめです。とろけるような食感と甘みが楽しめます。
- ホタテのバター焼き:バターでソテーしたホタテは、香ばしい風味と濃厚な味わいが楽しめます。
- ホタテの炊き込みご飯:ホタテの出汁が染み込んだ、風味豊かなご飯です。
貝類を調理する際のポイント
- 貝類は、砂抜きが重要です。海水と同じくらいの塩水に浸し、暗くて静かな場所に数時間置いておきましょう。
- 新鮮な貝を選びましょう。殻がしっかりと閉じているもの、身がふっくらとしているものがおすすめです。
- 火を通しすぎないようにしましょう。火を通しすぎると身が硬くなってしまうので、注意が必要です。
発陳の時期は、心身ともにデトックスする絶好のチャンスです。ぜひ、これらの貝類を食卓に取り入れて、健やかに春を過ごしましょう。
最後になりますが、
柑橘類とホタテで春の味覚を堪能しよう!おすすめレシピ3選
柑橘類とホタテを使った料理は、春にぴったりの爽やかな味わいが楽しめます。ここでは、いくつかの組み合わせと調理法をご紹介します。
1. ホタテと柑橘のカルパッチョ
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材料:
- ホタテ(刺身用)
- 柑橘類(オレンジ、グレープフルーツ、レモンなど)
- オリーブオイル
- 塩
- 黒コショウ
- あればハーブ(ディル、イタリアンパセリなど)
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作り方:
- ホタテを薄切りにする。
- 柑橘類の皮をむき、薄皮から果肉を取り出す。
- 皿にホタテと柑橘を交互に並べる。
- オリーブオイル、塩、黒コショウをかける。
- あればハーブを散らす。
-
ポイント:
- 柑橘の種類を変えることで、さまざまな風味を楽しめます。
- レモンやライムの絞り汁をかけると、より爽やかな味わいになります。
2. ホタテと柑橘のサラダ
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材料:
- ホタテ(ソテーまたはボイル)
- 柑橘類(みかん、甘夏など)
- 葉物野菜(ルッコラ、ベビーリーフなど)
- ドレッシング(柑橘の絞り汁、オリーブオイル、塩、コショウ)
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作り方:
- ホタテをソテーまたはボイルし、食べやすい大きさに切る。
- 柑橘類の皮をむき、果肉を取り出す。
- 葉物野菜とホタテ、柑橘を混ぜ合わせる。
- ドレッシングをかける。
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ポイント:
- ホタテはソテーすることで、香ばしさが加わります。
- 柑橘のドレッシングは、市販のものを使っても良いでしょう。
3. ホタテと柑橘のマリネ
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材料:
- ホタテ
- 柑橘類(レモン、ライムなど)
- オリーブオイル
- 塩
- コショウ
- あれば、ハーブ(イタリアンパセリ、コリアンダー)
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作り方:
- ホタテを薄切りにする。
- 柑橘類の絞り汁、オリーブオイル、塩、コショウを混ぜ合わせ、マリネ液を作る。
- ホタテをマリネ液に漬け込み、冷蔵庫で30分ほど冷やす。
- 器に盛り付け、あればハーブを散らす。
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ポイント:
- マリネすることで、ホタテに柑橘の風味が染み込み、さっぱりといただけます。
- マリネ液に、細かく刻んだ柑橘の皮を加えると、より風味が豊かになります。
調理のポイント
- 新鮮なホタテと旬の柑橘類を使うことで、より美味しく仕上がります。